外見20歳、実年齢80歳の老人が大量徘徊する時代が来る! 現実化する「不老不死」の具体的な研究内容とは?

人類に共通する最大の死をもた
らす病は「ガン」ではなく「老化」
である。歴史を通じて老化による
死だけは誰も治療することができ
なかった。その老化に対する治療
法が、我々が生きている間に現
実になる可能性が出てきた。

■1980年代にテロメアの存在が
注目される

実は老化を引き起こす原因と、
老化を止める方法は1980年代
にすでに発見されている。我々の
細胞の遺伝子にはテロメアと呼
ばれるカウンターが備わっている。
細胞が分裂するたびにテロメアが
短くなっていき、短くなるほど細胞
分裂のペースは遅くなる。子ども
の頃あれほど簡単に治った擦り
傷が、中年になると傷口がふさ
がるのに時間がかかるようになる
のは、テロメアが短くなるせいだ。

 そしてテロメアがある短さに到達
するとそれ以上細胞は分裂しな
くなる。生涯を通じて50回ほど細
胞が分裂すると、そこでその細胞
はそれ以上、分裂しなくなるの
だ。新しい細胞が古い細胞にとっ
てかわる新陳代謝が起きなくな
り、体は老化した細胞ばかりに
なって、老人となり人は死んでい
く。

 その老化した細胞の遺伝子の
テロメアを書き換える方法も発見
されている。テロメアというカウン
ターをハッキングして、長さを長く
戻す。そうすると老化したはずの
細胞がふたたび細胞分裂できる
ようになる。

 1980年代にこのことが発見さ
れると、いよいよ人類が老化しな
い時代がやってくると大いに期待
されたものだ。しかしその期待は
あっという間に打ち砕かれた。

■老化の次に出てきたガン問題

 テロメアをハッキングした細胞は
高い確率でガンを引き起こすの
だ。

 老化をテロメアの書き換えで克
服した人は、確実にガンになる。
つまり老化の治療によって、老化
の次の二番目に死に至る病を引
き起こすのだ。それがこれまで老
化治療が突き当たってしまってい
た壁だった。

 だが、そのガンの治療に革命が
起きているのが現在だ。小野薬
品が発売した夢の新薬と呼ばれ
る「オプジーボ」は、肺ガン患者の
2割に対して、増殖を抑えるだけ
でなくガン細胞がほぼ消えてしま
うという画期的な結果を出したこ
とで話題になった。

 実はオプジーボの成功は、ガン
治療革命のひとつの側面でしか
ない。なぜオプジーボが2割の患
者に効いて、言い換えると8割の
患者に効かないのか? それが
プレシジョンメディシン(精密治
療)と呼ばれる最先端の治療革
命に関係する話だ。

これまでのガン治療は、肺ガン、
大腸ガン、胃ガンのようにガンが
発生する部位に応じてタテ割り
の治療法が研究されてきた。とこ
ろがプレシジョンメディシンはガン
を発生させる遺伝子変異を分
析して、遺伝子変異別の治療を
行う。

 オプジーボは分子標的薬の一
種で、ガン細胞を引き起こす異
常なたんぱく質を標的にして、ガ
ン細胞の免疫機能をピンポイン
トで阻害する。

 このような分子標的薬が効くの
は肺ガン、胃ガンといったタテ割
の分類ではなく、遺伝子変異を
起こしているDNAが同じかどうか
というヨコ割の分類が関係してく
る。だから同じ遺伝子が関係し
ているガンなら違う部位でも同じ
新薬が効く場合があるし、同じ
部位のガンでも新薬が2割の患
者にしか効かないことがある。そん
なことも近年わかってきた。

 そしてIBMが誇る人工知能の
ワトソンが、そのプレシジョンメディ
シンの解析に乗り出し始めた。こ
れまで提出された無数のガン治
療薬についての論文をワトソンが
読みこみ、どのようなDNA変異
を持つガン患者であれば、どの治
療薬が効く可能性があるのかを
ビッグデータ分析し始めているの
だ。

 近い将来期待されることは、ガ
ンを引き起こす遺伝子変異がす
べて特定され、それらすべての遺
伝子変異をターゲットとしたピン
ポイントの治療薬が開発されるこ
とだ。数十年で医学はそこまで
進化する可能性がある。そうな
ればガン撲滅という夢が現実の
ものとなる。

 さて、話は戻ってその先だ。仮
にガンが撲滅したらどうなる? 
そう。人類はガンを心配せずに全
身の細胞のテロメアのカウンター
をハッキングすることができるよう
になる。

 体中の遺伝子を20代のときの
カウンターに書き換える。そこで必
然的に起きるガンは根治できる。
結果として80代の老人が20代
の身体を取り戻すことができる。
その夢の世界に人類は近付きつ
つあるのである。
(文=ホラッチョ)

■ホラッチョ
フューチャリスト。グローバル情報
と歴史をもとに鋭く未来予測を
展開するが、周囲からは理解さ
れずホラだと思われている。

引用 
http://tocana.jp/2017/02/po
st_12380_entry.html

画像 
http://www.thinkstockphoto
s.jp/

音楽 
http://musmus.main.jp/musi
c_img4.html

powered by Auto Youtube Summarize

おすすめの記事